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【東京都消防協会南多摩支部】消防団員安全管理セミナーを実施して~消防団員の公務災害を防止するために~

町田市消防団長
東京都消防協会南多摩支部長
町田市消防団長
吉川 和男

私ども東京都消防協会南多摩支部は、南多摩地区5市消防団(八王子市、日野市、多摩市、稲城市、町田市)で組織され、消防団員の能力向上や士気高揚、消防団の充実強化、各消防団相互の連絡協調などに資することを目的として活動しております。

去る2022年1月15日、私ども東京都消防協会南多摩支部は、多摩永山情報教育センターにおいて幹部研修会を開催し「消防団員の公務災害を防止するために」と題して、消防団員等公務災害補償等共済基金から小山吉男氏を講師にお招きし、消防団員安全管理セミナーを実施いたしました。

もともと、2021年1月に同内容の研修を開催する予定でしたが、開催直前に新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言が発出されたことから、中止を余儀なくされ、1年ぶりの開催をさせていただく運びとなりました。

例年であれば本支部の幹部研修会は、南多摩地区5市消防団の分団長以上を対象として、研修会と懇親会の2部構成で、ご来賓をお招きし、総勢90名程度で盛大に開催させていただいておりました。

しかし、今回は新型コロナウイルス感染症オミクロン株感染防止のため、規模を縮小し研修会のみの1部構成で、また、対象を副団長以上とさせていただいた関係で、受講者は最終的に26名に絞って行う形となりました。

当日、講師としてお越しいただいた小山吉男氏は、さいたま市消防局ご退職後に、消防団員等公務災害補償等共済基金においてS-KYT指導員を務めておられる大変経験豊かな方でありました。実体験を交えた講義内容に対し、受講生である各市の団長や副団長方からも「今後の消防団活動を行ううえで大変参考になった」「消防団活動だけでなく、私生活やビジネスにおいても活用することができる」など、大変好評の声が届いているところです。

S-KYT指導員

本来であれば分団長や副分団長等も含め、全幹部団員に聴講してもらいたい内容でございましたが、かなわなかったことが残念でなりません。しかしながら、各団が内容を持ち帰り、今後の活動においてしっかり活用していくこととしております。

研修会の中でも小山講師からお話がございましたが、操法を含め訓練中の事故が極めて多く、特に操法訓練はタイムを意識するあまり身体に無理が生じ、怪我をしてしまう事例が大変に多いとお伺いしました。

確かに、町田市を例にとりますと、操法を含む訓練中に受傷してしまう消防団員が多くなっています。技術をしっかりと身につけることと並行して、全団員が安全に訓練を実施していくためにはどのようにすればよいか、ということについては、各消防団共通の悩みであります。

また、小山講師から消防団員の公務災害はそのほとんどが予防できるものであり、そのためにはわれわれ幹部団員が担うべき役割がとても大きいものであることをご教示いただき、その責任の大きさに改めて身の引き締まる思いがいたしました。

東京都消防協会南多摩支部

本年10月に開催される全国消防操法大会に日野市消防団が、また同11月に開催される東京都消防操法大会に多摩市消防団と稲城市消防団が、それぞれ出場を控えております。また、各市の操法大会もそれぞれに開催が予定されており、大会が近づくにつれ、消防団員の昼夜を問わない操法訓練に熱が入ってくることが予想されます。

本研修会を機に、私たち幹部団員がより一層気を引き締め、各市消防団において誰ひとり活動中の事故を起こさないよう、決意を新たにいたしました。

小山講師からも開催をお勧めいただいたS-KYT研修についても、今後の実施を検討し、消防団員の公務災害をゼロにできるよう、南多摩地区5市消防団が連携しながら、引き続き消防団活動に取り組んで参ります。

東京都消防協会南多摩支部

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