姶良市消防団長
鹿児島県姶良市は、県内の街の住みごこちランキングで3年連続1位を獲得しており、人々が住みやすく、また移り住みやすいまちです。
県のほぼ中央に位置しており、県内の主要都市と隣接しているという地理的条件のよさや交通の利便性、さらには風光明媚な環境にも恵まれております。
悠久の歴史を刻みつつ、さらに躍動するまちを目指して、姶良市消防団は3方面隊(加治木方面隊4分団、姶良方面隊6分団、蒲生方面隊5分団)15分団と女性消防団で組織され、日々姶良市民の生命、身体及び財産を守っています。
令和4年5月29日に、姶良市加音ホールにおいて消防団員84名を対象に、健康づくりセミナーを開催しました。
講師として、日本赤十字社鹿児島県支部からは 杉元和子氏、NPO法人日本健康運動指導士会鹿児島県支部からは 柳田豊氏をお招きし、消防団員の公務災害を防止することを目的として実施しました。
新型コロナウィルス感染症の影響で、セミナーの開催自体が危ぶまれましたが、幸いこの時期は姶良市内の感染者は少なく、感染対策を徹底したうえで開催させていただきました。
杉元講師からは、最近の死亡原因や生活習慣病の原因、それらに対する食事、運動療法、日頃の健康チェックの仕方を家庭でもできるようわかりやすく教えていただきました。
また、家庭内での事故も多く発生しており、それらの予防法も教わることができ、団員だけでなく団員の家族も含めて健康をチェックする意識づけもできました。
日頃の生活習慣を見直し、今後の生活に反映できる素晴らしい講話となりました。
柳田講師からは、健康のための体力づくりについて、体の構造や日常の姿勢をはじめとして、出動後、訓練前後、お風呂上り等にできるストレッチの方法など実技も含めてお話をいただきました。
ストレッチの実技では、日頃使わない筋肉を使ったり、肩や腰を伸ばしたりする運動に団員も積極的に参加し、楽しみながら受講していました。
当消防団も団員の高齢化が進んでおり、「健康」という何ものにも代えられないものについて一から考え直し、当たり前が当たり前にできることに感謝するいい機会になりました。
今後、支部や県の消防操法大会を控えていることから、活発に訓練を行っていますが、操法訓練や災害出動後の体のケアをなかなか行うこともなく、自覚症状がないまま疲労がたまっていくことが危惧される状況下で両講師のお話を拝聴できたことは、とても良いきっかけになるのではないかと期待しています。
団員自らが率先して身体のケアを行い、健康を意識して活動することで、団員の公務災害の防止につながっていくと思います。
新型コロナウィルス感染症が猛威を振い、夏場は熱中症、冬場は寒さによる怪我や病気も考慮していかなければならない中で、日頃から食事・運動・睡眠等の基本生活がとても大事だとご教授いただき、大いに納得するとともに身の引き締まる思いがしました。
終了後には、講習が大変役立ったという意見や、今回は新型コロナウィルス感染症拡大の影響でかないませんでしたが、団員全員で受講したい等の声が届いておりとても好評でした。
また、団員の意見の中には、消防団員等公務災害補償等共済基金が行う、安全管理セミナーやS-KYT研修を開催してほしいという声も多数あったことから、今後、それらについても実施を検討していきたいと考えております。
最後に、当消防団は「公務災害ゼロ」を目指して、これからの災害活動や訓練に励んでいきたいと思います。消防署との連携をさらに深め、地域の消防防災の担い手として、引き続き消防団活動に取り組んでまいります。