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【姫路市】消防団員セーフティ・ファーストエイド研修(Aコース)を実施して



兵庫県姫路市消防団

姫路市は、兵庫県の南西部、瀬戸内海に面した播磨平野の中央に位置し、市域は東西約36キロメートル、南北約56キロメートルで、総面積が約534平方キロメートルの播磨の中核都市です。姫路市の消防団は、現在、8団72分団、定員3,226人の体制となっています。

姫路市消防団の活動は、消防出初式、年末火災特別警戒の行事をはじめ、水防訓練、文化財防火デーに伴う訓練、姫路城総合訓練、火災予防運動に伴う訓練、新入団員教育訓練を年間を通して実施しています。

姫路市消防団では、平成30年度より、消防団幹部を対象に、幅広い知識と柔軟な思考力、現場指揮を行う上での安全管理等を習得し、平常時のみならず大規模災害時等においても迅速・的確に対応できる地域防災リーダーを養成することを目的とし、消防団員等公務災害補償等共済基金の制度を利用し、セーフティ・ファーストエイド研修を受講しています。セーフティ・ファーストエイド研修とは、負傷した消防団員等の応急処置を行う際、自身の安全を確保した上で、適切に対応できる能力を育成するとともに、災害救援活動中の消防団員が災害現場で凄惨な場面に遭遇し、急性ストレス障害を発することが危惧されることから、消防団員等に対して、惨事ストレスについての知識と対応の啓発普及を図るため、ファーストエイド(外科的応急処置)、PFA(心理的応急処置)の基礎知識とその実技を習得することを目的とする研修です。

令和2年度は新型コロナウイルス感染症拡大中の為中止といたしましたが、平成30年度から今回の研修で延べ311人の団員が受講しています。

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令和5年11月12日(日)、姫路市消防団として5回目となる研修当日は、消防基金のS-FA研修指導員である加藤渚様と益満茜様、PFA指導者(国際NGOセーブ・ザ・チルドレンとDPAT事務局(厚生労働省委託事業)が共催するPFA指導者育成研修を受講し「PFA指導者名簿」に登録された者)である杉本聡様の3名の講師にお越し頂きました。また、消防団員等公務災害補償等共済基金より、岡本誠司常務理事にもお越し頂きました。

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最初に、加藤様に災害医療概論として「セーフティ・ファーストエイド紹介」「災害及び訓練における消防団員の負傷状況」「災害現場における応急処置の基本的事項」の講義をして頂き、その後引き続き、杉本様より災害時におけるメンタルヘルスケアとして「人道支援」「災害時のメンタルヘルス」「心理的応急処置」の講義をして頂きました。

その後、実技編とし、災害時における応急手当「悪い例・良い例」「状況評価、初期評価及び救急隊への申し送り」「圧迫止血及び穿通性異物の固定」「総合訓練」を実施しました。

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研修を終えた消防団員からは、非常にわかりやすく有意義な研修であった、普段の訓練に心理的応急処置も取り入れたい、今回参加出来なかった団員にも伝えたい、今後の消防団活動に繋げていきたいなどの意見が寄せられ、とても好評でした。

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ここ数年は、新型コロナウイルス感染症の影響により、通常の消防団活動が出来ず、また新入団員減少等の問題の中での活動を余儀なくされています。

しかし、災害には待ったがありません。地域防災のリーダーとして、地域住民への防火・防災意識の啓発や訓練指導、火災予防や警備警戒活動にあたるなど地域の安全確保に努めていきたいと考えております。

引き続き、姫路市消防団は、このセーフティ・ファーストエイド研修を活かして「自らの地域は自ら守る」という精神の下、姫路市の安心と安全を守るという重要な任務を担っていきます。

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