令和3年度における損害補償費及び福祉事業費の支払件数及び支払額についての概要は以下のとおりです。
令和3年度の損害補償費の支払件数は1,209件で前年度に比べて162件減少(△11.8%)し、支払額は1,470,337千円で同127,595千円減少(△8.0%)しました。
また、福祉事業費の支払件数は759件で前年度に比べて29件減少(△3.7%)し、支払額は335,126千円で同23,395千円減少(△6.5%)しました。
支払件数について種類別にみると、遺族補償費が559件(損害補償費支払件数全体の46.2%、前年度比△19件(△3.3%)と最も多く、次いで療養補償費が478件(同39.5%、同△117件(△19.7%))、障害補償費が94件(同7.8%、同△1件(△1.1%))の順となっています。なお、この3種類で損害補償費支払件数全体の93.5%を占めています。
次に、支払額について種類別にみると、遺族補償が1,139,645千円(損害補償費支払額全体の77.5%、前年度比△43,090千円(△3.6%))と最も多く、次いで障害補償費が176,104千円(同12.0%、同+4,205千円(+2.4%))、療養補償費が119,012千円(同8.1%、同△75,452千円(△38.8%))の順となっています。なお、この3種類で損害補償費支払額全体の97.6%を占めています。
図1 損害補償費支払件数
注 割合及び全体は、端数処理により一致しない場合がある(以下図において同じ)。
図2 損害補償費支払額
区分 | 増減 | 主な要因 | |
---|---|---|---|
件数 | 金額 | ||
件 | 千円 | ||
療養補償費 | △117 | △75,452 | 支払件数の減 |
休業補償費 | △22 | △13,276 | 支払件数の減 |
傷病補償年金 | 0 | △934 | 他の法令による年金受給に伴う調整開始 |
障害補償費 | △1 | 4,205 | 年金支払件数減も一時金件数増のため |
介護補償費 | △1 | 1,752 | 支払単価の増 |
遺族補償費 | △19 | △43,090 | 受給権者の減 |
葬祭補償費 | △2 | △799 | 支払件数の減 |
支払件数について種類別にみると、遺族特別給付金が489件(福祉事業費支払件数全体の64.4%、前年度比△14件(△2.8%)と最も多く、次いで障害特別給付金が89件(同11.7%、同+4件(+4.7%))、奨学援護金が61件(同8.0%、同△11件(△15.3%))の順となっています。なお、この3種類で福祉事業費支払件数全体の84.2%を占めています。
次に、支払額について種類別にみると、遺族特別給付金が219,381千円(福祉事業費支払額全体の65.5%、前年度比△6,918千円(△3.1%))と最も多く、次いで遺族特別給付金が36,945千円(同11.0%、+2,336千円(+6.8%))、奨学援護金が26,718千円(同8.0%、同△2,860千円(△9.7%))の順となっています。なお、この3種類で福祉事業費支払額全体の84.5%を占めています。
図3 福祉事業費支払件数
図4 福祉事業費支払額
区分 | 増減 | 主な要因 | |
---|---|---|---|
件数 | 金額 | ||
件 | 千円 | ||
補装具費 | 0 | △363 | 支給単価の減 |
リハビリテーション費 | △1 | △3,199 | 支給件数の減 |
アフターケア費 | 0 | △412 | 支給単価の減 |
休業援護金 | △22 | △4,706 | 支給件数の減 |
奨学援護金 | △11 | △2,860 | 受給権者の減 |
就労保育援護金 | 0 | 24 | 支給単価の増 |
傷病特別支給金 | 0 | 0 | |
障害特別支給金 | 8 | 2,350 | 支給件数の増 |
遺族特別支給金 | △1 | △3,000 | 支給件数の減 |
障害特別援護金 | 8 | 11,950 | 支給件数の増 |
遺族特別援護金 | △1 | △18,600 | 支給件数の減 |
傷病特別給付金 | 0 | 4 | |
障害特別給付金 | 4 | 2,336 | 一時金支給件数の増 |
遺族特別給付金 | △14 | △6,918 | 年金受給権者の減 |
長期家族介護者援護金 | 0 | 0 | |
旅行費 | 1 | △0 |
平成29年度から令和3年度までの年度毎の損害補償費及び福祉事業費の支払件数及び支払額の推移をみると、令和2年度と令和3年度に損害補償費の支払件数がそれ以前の3か年と比較して大幅に減少している点が際立っています。これは、新型コロナウイルス感染防止の観点から消防団員の公務災害発生件数の過半数を占めるポンプ操法訓練を自粛する動きが広まったこと等により、両年度の療養補償費の支払件数が例年より大幅に減少したことに伴うものです。
図5 最近5か年の推移